平成24年(2012年)から平成26年(2014年)にかけて販売された日産セレナ、通称C26型後期モデルは、多くの家族にとって理想的なミニバンとしての地位を確立しました。
この時期のセレナは、日産独自の「スマートシンプルハイブリッド(S-HYBRID)」の導入や、内外装の熟成により、経済性、利便性、そして快適性のバランスが非常に高く評価されています。
新車としてはもちろんのこと、現在においても中古車市場で高い人気を誇るC26型後期のセレナが、なぜこれほどまでに愛され続けるのか、その魅力を余すことなくご紹介します。
1. 経済性と環境性能を両立した「スマートシンプルハイブリッド(S-HYBRID)」
C26型後期のセレナが持つ最大の魅力の一つは、平成24年8月にマイナーチェンジで導入された「スマートシンプルハイブリッド(S-HYBRID)」システムです。
これは、当時の「エコカー減税」に対応し、より多くのユーザーにハイブリッドの恩恵をもたらすことを目的として開発されました。
従来のアイドリングストップ機能に加えて、発電機を大型化することで、減速時の回生エネルギーを効率的にバッテリーに蓄え、発進・加速時にモーターがエンジンをアシストするというシンプルな構造ながら、実用燃費の向上に大きく貢献しました。
特に、市街地走行でのストップ&ゴーが多い状況では、その効果を体感しやすく、ガソリン代の節約に直結します。JC08モード燃費で15.2km/L(2WD)という数値は、当時のミニバンとしてはトップクラスであり、このクラスの車両を求めるユーザーにとって非常に魅力的な選択肢となりました。
このS-HYBRIDは、高価な本格ハイブリッドシステムとは異なり、比較的シンプルなシステムであるため、車両価格の上昇を抑えつつ、十分な燃費性能を実現している点が特筆されます。
これにより、初期費用を抑えつつ、日々のランニングコストも低減できるという、家計に優しいミニバンとしての側面を強化しました。
2. 誰もが快適に過ごせる広大な室内空間とアレンジ自在のシート
セレナのミニバンとしての本質は、その広々とした室内空間にあります。
C26型後期も例外ではなく、クラスNo.1の室内長と室内幅を誇り、8人家族でもゆったりと過ごせる空間を提供します。
特に、2列目・3列目の居住性は高く評価されており、大人数での長距離移動でも疲れにくい設計となっています。
【シートアレンジの豊富さもセレナの大きな魅力です】
🟢ロングスライド可能な2列目シート: C26型の特長の一つである2列目シートは、左右独立でロングスライドが可能。
これにより、3列目へのアクセスが容易になるだけでなく、2列目の足元空間を広げたり、チャイルドシートを装着した状態でも前後の調整が可能になるなど、様々なシチュエーションに対応できます。
🟢多彩なシートアレンジ: 2列目中央席を前にスライドさせて前席と一体化させる「スマートマルチセンターシート」は、ウォークスルーを可能にし、車内の移動を容易にします。
また、3列目シートを左右に跳ね上げることで、広大な荷室空間を確保することも可能です。
ベビーカーや自転車、キャンプ用品など、大型の荷物も積載できるため、家族でのレジャーシーンにおいて非常に重宝されます。
🟢低床設計による優れた乗降性: フロアが低く設計されているため、小さなお子様やお年寄りでも乗り降りがしやすくなっています。
特に、両側スライドドアは開口部が広く、狭い場所での乗り降りや荷物の積み下ろしに非常に便利です。
これらのシートアレンジや乗降性の高さは、日々の買い物から家族旅行まで、あらゆるシーンでその利便性を発揮し、ユーザーの生活に密着した使いやすさを提供します。
3. 運転のしやすさと良好な視界
ミニバンはその大きさから運転に不安を感じる方もいますが、セレナは「誰でも運転しやすいミニバン」を目指して設計されています。
🟢良好な前方視界: フロントウィンドウの天地高が高く、Aピラーを細くすることで、視界が広く確保されています。
特に交差点での右左折時や、見通しの悪い場所での運転において、安心して運転できる視界を提供します。
🟢最小回転半径の小ささ: クラス最小レベルの5.5mという最小回転半径を実現しており、狭い路地でのUターンや駐車場の取り回しなど、日本の道路事情に合わせた高い小回り性能を発揮します。
🟢スムーズなCVT(無段変速機): 搭載されるエクストロニックCVTは、変速ショックが少なく、スムーズな加速を実現します。
S-HYBRIDとの組み合わせにより、低速域から高速域まで、快適な走行フィールを提供し、長距離運転での疲労軽減にも貢献します。
これらの要素は、運転初心者からベテランまで、あらゆるドライバーが安心してセレナを運転できる理由となっています。
4. 充実した安全装備と先進技術
平成24年〜26年式のセレナは、当時としては先進的な安全装備や快適装備を積極的に採用していました。
🟢アラウンドビューモニター(MOD[移動物検知]機能付): 車両の周囲を上から見下ろしたような映像をナビ画面に表示するアラウンドビューモニターは、駐車時や狭い場所での取り回しにおいて絶大な安心感を提供します。
特に、マイナーチェンジで追加された移動物検知(MOD)機能は、車両の周囲にいる人や自転車などの動きを検知し、ドライバーに警告することで、さらに安全性を高めました。
🟢エマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)の導入: 平成26年式のモデルからは、上位グレードを中心に「エマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」が設定されました。
これは、前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険がある場合に自動でブレーキをかけるシステムで、万が一の事故の被害を軽減する上で非常に重要な装備です。
🟢LDW(車線逸脱警報): 高速道路などでの運転時に、意図せず車線を逸脱しそうになった際に警告を発するLDWも、この時期のモデルから採用されています。
🟢スマートリヤビューミラー(一部グレードに設定): 後方視界が荷物などで遮られる場合に、ルームミラーを液晶モニターに切り替え、後方カメラの映像を映し出す「スマートリヤビューミラー」も、一部グレードに設定されていました。
これは、ミニバン特有の課題である後方視界の確保に貢献する画期的な装備でした。
これらの安全装備は、家族を乗せるミニバンとして、安心感を提供するために非常に重要な要素であり、中古車として購入を検討する際にも大きなメリットとなります。
5. デザインの熟成と使い勝手の良い内外装
C26型後期モデルは、内外装のデザインも熟成されています。
🟢エクステリア: フロントグリルやバンパーのデザインが変更され、より精悍でモダンな印象を与えます。
LEDヘッドランプやLEDリアコンビランプの採用(一部グレード)により、夜間の視認性向上と、より洗練された外観を実現しました。
特に、セレナの象徴とも言える特徴的な縦長リアコンビランプは、後続車からの視認性も高く、デザインと機能性を両立しています。
🟢インテリア: インストルメントパネルやシート地のデザインが変更され、上質感と使いやすさが向上しています。
随所に収納スペースが設けられており、小物入れやドリンクホルダーなど、家族での使用を考慮した工夫が凝らされています。
また、後席に装備されるモニター(メーカーオプション)は、長距離移動時に子供たちが退屈しないための配慮として非常に有効です。
これらのデザインの変更は、単なる見た目の変化だけでなく、使い勝手や快適性の向上にも繋がっており、所有する喜びを高めてくれます。
【まとめ:C26型後期セレナは今も輝く「ベストファミリーカー」】
平成24年〜平成26年式の日産セレナ(C26型後期)は、S-HYBRIDによる優れた燃費性能、広大でアレンジ自在な室内空間、運転のしやすさ、そして充実した安全装備と先進技術、さらに熟成された内外装デザインといった、ミニバンに求められるあらゆる要素を高次元でバランスさせた一台です。
新車当時、多くの家庭で「ベストファミリーカー」として選ばれたC26型セレナは、その設計思想と高い実用性により、現在でも中古車市場で非常に高い人気を誇っています。
経済的な維持費、家族全員が快適に過ごせる空間、そして安心して運転できる操作性・安全性は、子育て世代はもちろんのこと、多人数での移動が多い方々にとって、今なお魅力的な選択肢であり続けています。
現代の新型車と比べれば、自動運転技術や最新のコネクテッド機能など、一部見劣りする点があるかもしれませんが、ミニバンとしての基本性能の高さと、コストパフォーマンスの良さを考えれば、C26型後期セレナは、今後も多くの家族の思い出作りに貢献し続けることでしょう。
この時期のセレナは、まさに「手の届く範囲で、最高の家族の移動空間」を提供してくれる、時代を超えて愛される名車と言えます。
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