「車の売却を考えているけれど、車検が切れてしまった…」「このままでは売れないのでは？」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。結論から言えば、車検切れの車でも、問題なく売却することは可能です。
しかし、車検切れの車を売る際にはいくつかの注意点があります。ここでは、車検切れの車が査定にどう影響するのか、そしてどのように売却するのが賢いのかを、中古車査定のプロの視点から解説します。（約1000文字）
🌟 結論：車検切れは査定額に大きなマイナスではない！
多くの人が心配する点ですが、単に「車検が切れている」という理由だけで、車の基本的な価値が大きく下がることはありません。
なぜなら、中古車買取業者は車を買い取った後、業者オークションに出したり、整備工場で車検を取得してから再販したりするため、業者の流通経路において車検の有無は大きな障害にならないからです。
査定士が見るのは、車の年式、走行距離、修復歴、内外装の状態といった、車本来の価値に関わる部分がメインです。
🚗 車検残期間の「プラス査定」のからくり
日本自動車査定協会の査定基準では、車検の残り期間が4ヶ月以上ある場合、査定額にプラスの加点要素となることがあります。しかし、このプラス査定の額は、一般的に数万円程度に留まることがほとんどです。
⚠️ 車検を通してから売却するのは損？費用対効果を考える
車検が切れてしまうと、「車検を通してから売った方が高く売れるのでは？」と考える方がいます。しかし、ほとんどの場合、これは避けるべき選択です。
- 車検費用の高額さ: 車検には車種や状態にもよりますが、10万円前後の費用がかかることが一般的です。
- 査定アップ額との比較: たとえ車検を通しても、査定額の上昇分は先に述べたように数万円程度です。車検にかかる費用の方が高くつき、結果的に手元に残る利益が減ってしまうケースがほとんどなのです。
したがって、車検が切れている、あるいは車検満了日が間近に迫っている場合は、無理に車検を通さずにそのまま査定に出す方が経済的に合理的と言えます。
🛣️ 車検切れの車を賢く売るための最大のポイント
車検切れの車を売る際の最大の注意点は、その車で公道を走ることができないという点です。無車検運行は法律違反となり、罰則の対象となります。
そのため、車検切れの車を売却する際は、以下の方法を利用しましょう。
1. 🥇 出張査定・出張買取の利用（最も推奨される方法）
最も手間がかからず、安全な方法です。
- 公道走行の回避: 買取業者が自宅などの指定場所まで来てくれるため、自分で車を運転して店舗に持ち込む必要がありません。
- 引取りも安心: 査定・契約後も、業者がレッカー車などで車を引き取ってくれるため、その後の運搬についても心配無用です。
- 複数社比較が容易: 複数の買取業者に同じ日に出張査定を依頼すれば、その場で査定額を競わせることができ、高価買取につながりやすくなります。
2. 🥈 仮ナンバー（臨時運行許可）の取得
これは手間と費用がかかるため、あまり推奨されません。
- 手続きの煩雑さ: 役所で申請し、手数料を支払い、有効期間（最長5日間）の仮ナンバーを取得する必要があります。また、運行経路も限定されます。
- 自賠責保険: 仮ナンバーの申請には、有効期限内の自賠責保険証明書が必要です。車検切れの場合は自賠責保険も切れている可能性が高く、事前に短期の保険に加入し直す手間が発生します。
手間や費用、リスクを総合的に考えると、「出張査定・出張買取」が車検切れの車を売却する最良の方法と言えるでしょう。
📝 車検切れの車を売るために準備すべき書類
売却に必要な基本的な書類は、車検が残っている車とほぼ同じです。
- 自動車検査証（車検証）
- 自賠責保険証明書（期限切れでも、最新のものを用意）
- 自動車税（種別割）納税証明書
- 実印と印鑑登録証明書（発行から3ヶ月以内のもの）
- リサイクル券（預託済みの場合）
これらの書類を事前に用意しておけば、出張査定に来た業者との手続きをスムーズに進めることができます。
📌 まとめ
車検切れの車でも売却のチャンスは十分にあります。高価買取を目指すなら、「車検を通さず、出張査定で複数の業者に査定を依頼する」のが賢明な選択です。